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こんにちは! かわべまゆみです。1999年に東京から島根県に夫のUターンにお付きIターンして参りました。
そこで待っていたのは、笑いが止まらないほどハッピーでエキサイティングな田舎暮らしの日々でした。

読書感想文

■高杉晋作(4作品)

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■著:司馬遼太郎さん(世に棲む日日)■
■著:山岡宗八さん(高杉晋作)■
■著:池宮彰一郎さん(高杉晋作)■
■著:三好徹さん(高杉晋作)■


・・・ようやく4人の作家の「高杉晋作」の小説を完読しました。
思い起こせば、先月の10日、どの作家が書いた高杉晋作を読もうかと悩んだ挙句、結果上記の4人の作品を選んだのですが、文庫本にして合計全10冊、無い時間を見つけては、なんとか読み終えることができました。
さらに、先日益田市に行った際に、司馬遼太郎さんの「花神」に、「益田から明治維新が始まった…」と言われる、石州口の戦いが描かれているという話を伺い、石見の人間として、これも読まなければと思ったのですが、今後の読書スケジュールも立て込んでおり、これはもう勘弁してもらいたいと(誰に?…)、NHKの大河ドラマの総集編のDVDを購入して晩酌時のテレビ代わりに見ることとしました。(といっても、これも約10時間近いのですが…)
ということで、この「花神」もいれると、このひと月余りの間に、結果、高杉晋作の人生を5クール追体験したことになりました。といっても、私は高杉晋作のファンという訳でもありません。ですから、途中で、「もう、わかりました。これから、ああなって、こうなって、そうなるんですよね~」と、何度か挫折しかけましたが、そこは初志貫徹しないと気が済まないので、がんばって読み上げました。。。
たまに、自分でも偏執狂というか、パラノってるなー、変人やなぁーなどと思いながら…。


ご参考までに、読もう!と決心した日の日記はこちら♪


ところで、4つの作品をどの順番から読むか、という点も大いに迷ったのですが、結局文章量が長い順に読むこととしました。読む順番によっては、それぞれの感想も変わってくると思いますが、結果この順番は正解だったようです。
さて、前置きが長くなりましたが、それぞれの簡単な感想です。


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■著:司馬遼太郎さん(世に棲む日日)■文庫本全4巻
前半は、吉田松陰の生涯が主に描かれていますが、前に読んだ山岡宗八さんの「吉田松陰」のインパクトが強すぎて、今回は文学作品を楽しむというより、彼の生涯の軌跡を確認する様な感じとなってしまいました。誰かが「この作品は、高杉晋作より前半の吉田松陰が良かった」と書かれていますが、私も、もし先にこちらを読めばそう思ったかもしれません。
あと、高杉晋作という人については、これまでぼんやりとしか知らなかったので、「ほう、こういう人なのか~、すごいな~」と思いましたが、こちらは司馬遼太郎さんの「竜馬がゆく」の竜馬ほどは、共感、共鳴、感情移入はできませんでした。
ただ、私がいつも講演で言っている「ちょっとイカレタ、デキル、愛ある熱血公務員」のスーパー元祖みたいな人だと思いました。ただ、女性や人々に対する態度、というか、今ここにいて、お会いすることがあったなら、あまり私とは気が合わない、というか、彼は、私のような女が、思いきり嫌いだろうな~~と思いました。


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■著:山岡宗八さん(高杉晋作)■文庫本全3巻
同じ歴史上の人物でも、作者によって、こんなに異なるものかと驚きました。歴史的な事実を追っていても、焦点をあてる事柄が異なれば、まるで別の人物の人生をみているようで、興味深いことです。同じ出来事でも、とらえ方が異なることが多くて、この様に多面的に見ることも時に重要だな~と思いました。
たとえば、松陰が処刑された時に、愛弟子の高杉晋作が江戸に既にいなかったことについても、前々から「冷たいんじゃないかな~」と感じていたのですが、「世に棲む日日」では、そこまで松陰が重罪でないと楽観視をしていたようで「なるほど」と思った訳ですが、山岡宗八さんの「高杉晋作」では、知っていたからこそ…、とのことでした。
個人的には、吉田松陰も高杉晋作も、こちらの作品に出てくる人間性の方が好きです。もちろん、作品のよしあしとはまったく関係なく、個人的な好みのタイプの問題ではありますが。ストーリーを知っていながらも、読後はこちらの方が泣けました。山岡宗八さんは泣かせ上手、ちゅうか、私の泣きのツボにピタリという感じなのでしょう。
ところで、伊藤博文に関心のある私にとって、伊藤博文がいい感じで描かれていたことがちょっとうれしかったです。


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■著:池宮彰一郎さん(高杉晋作)■全2巻
誇張されたエピソードや逸話などを、極力省いて、客観的な事実を追っており、私にとっては、小説というより、解説的な資料となりました。客観的な事実の方が、逆に「高杉晋作」のすごさをリアルに感じることができた様に思います。
また、周辺の様々な人物の描き方が、実にメリハリがあり、そういう点では明治維新を彩る多様な人々のウオッチングが楽しめました。(西郷隆盛など、けちょんけちょんですわ…)
もちろん、この様な感想も、上記の2作品を読んだ後ということで、余裕をもって読書ができたということでしょう。あと、女性の描き方が他の作家とは異なり印象的でした。


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■著:三好徹さん(高杉晋作)■全1巻
いよいよ最後の作品です。一冊ということで、コンパクトにまとめられ高杉晋作の人生のダイジェスト版という感じでした。高杉晋作は、短い期間に、江戸に行ったり、京に行ったり、九州行ったり、上海行ったり、四国に行ったりと、実に活動的で、その地位もエリートだったり、脱藩したり、獄につながれたり、毛利藩の上層部になったり、戦争したり、また逃亡したりと、これまたドラマティックで、状況の変化が激しくてワケがわからなくなるのですが、そういう意味では、「勝手に高杉晋作読みまくりシリーズ」最後の〆の一冊には、ぴったりでした。(しかし、上記3作品には触れられてない事件やできごとも書かれていて更に勉強になりました)


◎まとめ◎
ということで、この一か月強、まさに「高杉晋作漬け」な日々でしたが、何しろ戦争、つまり殺しあいのシーンも多いわけで、切腹も多いわけで、また高杉晋作が亡くなるところを、DVDの「花神」も含めて、5回も追体験してしまい、正直この数日、ちょっとだけ気持ちがめいっています。
ただ、本当にスゴイ人だと思います。確かにカッコいいです。というか、天才です。長州人の、日本人の誇りたる人です。そして、ある意味ものすごくストイックな人だと感じました。「私心」無き人、見習わなければと思います。

ところで、私の読書はしつこくて、今回の作品もA4で50ページに及ぶような、年表をにらみながら、知らない人が登場すると人名辞典で調べながら、読書というより勉強という感じで取り組んだのですが、本当にさまざまな人がいる、スゴイ人がたくさんいる、頭下がりっぱなしの、勉強になりまくりとなりました。勉強はすればするほど、世界が広がり、相対的に自分が小さくなっていきます。しかし、確実に自分が得るものは大きくなっていく。
才能ある人が、膨大な時間とエネルギーをかけて著述した作品を、その数千分、数万分の1の時間とエネルギーで追体験できる「読書」というのは、本当にありがたいことだと再認識できた読書となりました。


◎私のサイトをご覧くださる方で、まだ「以上の4作品すべて」を読まれた事のない方がいらっしゃったら、私の様な4作品一気読みはあまりおすすめできません。
まずは、一冊ということであれば、勝手な私のイメージですが
●おしとやかな女性及び、おしとやかな女性がタイプの方は→司馬遼太郎さんの「世に棲む日日」
私的にはクールな高杉!という感じでしょうか…


●そうではないという方は→山岡宗八さんの「高杉晋作」
私的にはホットな高杉!という感じでしょうか…


●知的に高杉晋作を俯瞰したい方は、池宮彰一郎さんの「高杉晋作」
私的には天才高杉!という感じでしょうか…


●ちょっと高杉晋作の人生をスタディしたい方は、三好徹さんの「高杉晋作」
私的にはイケてる高杉!という感じでしょうか…

あくまでも、ご参考までに♪

日時: 2007年06月20日 21:59

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コメント

熊本県 シロー 男性
歴史小説、特に幕末期が好きでいろいろ読みました。丁度高杉晋作に興味を持ち探していたところこのブログを読み参考になりました。
司馬遼太郎はいろいろ読みましたので、今度は山岡宗八の「高杉晋作」にチャレンジしてみようと思います。
ありがとうございました。

熊本県のシローさんへ

こんにちは!
コメントありがとうございます。

高杉晋作いいですよね~~。
幕末の中では、私は一番好きな人です。
というか、山岡宗八さんの描く高杉晋作に惚れこみました。
「世に棲む日日」しか読んでいなかったら、なんかいけすかないヒトね(失礼・・)と、思ったかもしれませんが。

今、竜馬伝では、伊勢谷友介さんが演じていらっしゃいますね。高杉ファンとしては、一体どんな人が演じるのか、気が気でなかったのですが、伊勢谷友介さんで、大満足しているところです!! 

山岡宗八さんの高杉晋作!個人的に超オススメです。
参考にして頂きまして、こちらこそありがとうございました。

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