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スローライフ、スローフード、スローマネー・・、「スロー」という言葉が流行している。ブームに乗り、スローVSファースト、スロー=田舎といったイメージが先走っている気がするが、本来の「スロー」はそれほど安易ではないだろう。いずれにしても「スローな生活」を求める人が増えているのか、私が暮らす島根県桜江町には、都市部から様々な人々がIターンしてきている。はたして彼らは何を求めてやって来るのだろうか。「スロー」という言葉の本来の意味を考えさせてくれた二人の女性を紹介したい。
「自然に囲まれ畑を耕しながら半分は自給自足の様な暮らしがしたい」との思いから、昨年実施された「田舎暮らしツアー」に参加した稲垣さん夫妻は、その時に訪れた桜江町の自然と人情に惚れ込み東京からIターンしてきた。奥さんのさとみさんは、隣の老夫婦に畑仕事を習い、家の前にある小さな畑で野菜や果樹を育てている。初めての農業とはいえ、トマトやナスに付いた小さな虫をひとつひとつ手でつぶしながら有機農法にこだわっている。農作業が空いた冬は、ワラジや竹カゴの編み方を習い、春には山でタケノコを50本以上も収穫し塩漬けにして保存食を作った。野生の三つ葉を見つけては感動し、蕗やワラビも山ほど採ってきた。まだ一年もたってはいないのに、小さな畑では物足りなく、過疎のため使っていない近所の畑や田を借りて「次はサツマイモ、来年は米も作りたい」と明るく笑う。
この5月に、イギリス人のご主人と共に京都からIターンしてきたばかりの洋子さんは、田舎暮らしツアーに参加した友人に桜江町を勧められたという。田舎暮らしはしたいけれど島根という選択肢はなかったとのことだが、訪れた桜江町を一度で気に入った。手作りクラフトが趣味の洋子さんは、桜江の山に自生するカズラや野に咲く雑草でカゴを編むという。
二人の女性は共に、地域に眠る資源を上手に活用し、しかもその自然を自分たちで楽しむだけでなく新たなコトを起こそうとしている。たとえば、英語もインターネットも堪能な洋子さんは「石見には欧米人に受けるものがいっぱい。英語圏にネットで売り出そう」という。さとみさんと共に、手作りの作品はフリーマーケットを開いて売ろうとも計画している。料理が得意なさとみさんは、作物や山菜を使って農家レストランや農家民宿もしてみたいと夢はふくらむ。
スローといえば、ゆったり、ゆっくりのイメージがあるが、彼女たちを見ていると決して、牧歌的な田舎暮らしのためにここに来たようには思えない。私たちが忘れかけていた本来の暮らしのあり様や、自然と人と自分とのより良い関係作り、そんな自分らしい暮らしを創造するために彼らはここを選んだような気がする。それこそが、「スロー」という言葉の真意ではないだろうか。幸運にも田舎にはまだそんな生き方が許される環境が残されているのだと思う。
ふたりは声を揃えて「毎日が幸せ」といってくれている。これから彼女たちはどんな「スローな田舎暮らし」を創造していくのだろう。私はとてもわくわくしている。
日時: 2007年02月04日 15:11
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